下級てき住みやかに

老人と犬

老人と犬

ヘミングウェイの『老人と海』をパクったようなタイトルであるが『老人と犬』である。

孤独とは、老いるとは…。考えなければならない。

老漁師サンチャゴが小さな帆かけ舟で、”アオ鮫”と死闘を繰り広げた情景が眼に浮かぶ。

先程は、ご老人の飼っている犬に”青ざめ”てしまった。なんかそんな感じかもしれない…。

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夕暮れ前に、少しにわか雨となり気温が少し下がる。

晴れた合間にバイクに乗り、介護施設に入所している義母の着替えを届けに行っていた。その帰り道で通りかかった公園での出来事。

大型犬には満たないぐらいの犬が、滑り台の上にいる小学校の低学年の子供達に向かって吠えていた。

小さな男の子と女の子。よっぽど怖かったのだろう。

泣き叫ぶこともせずに、ただ硬直していた。

リードを付けているから、明らかに野良ではないが、飼い主らしき人も見当たらない。

子供達が怯えていたため、直ぐに犬のリードを掴んでは木に括りつけた。

しっぽを振っていたから遊んで欲しいのだとはわかる。しっぽを立てて威嚇しているならば噛まれていたかも知れない。

子供達は逃げるようにして公園を出て行った。

公園の自販機で缶コーヒーを飲みながら行く末を考えていたところに、一人の老人が急ぎ足でやってきた。70歳ぐらいだと思う。

犬の行動を見ていれば、一目で犬の飼い主だということがわかった。

爺さんは、犬のリードを木から外すと僕の方にやってきた。

晴れた合間に散歩に出かけた際に、犬の引っ張る力に耐えきれずリードを離してしまったのだという。その後に、犬を探し回っていたらしい。

爺さんには、子供達が怖がっていた経緯を含め説明をした。

『飼い主である以上は、どんな言い訳もできません。リードに引っ張られるというのは、犬が人間を散歩しているのと同じです。常に飼い主の横を歩かせ、飼い主の歩きに犬が合わせる。絶対的に服従させないと駄目ですよ。』

爺さんは、二回りほど歳の離れた若造に言われたのが少々、気にくわなかったのか2度ほど頷いて立ち去って行った。

高齢者が孤独の寂しさを紛らすためにペットを飼う。テレビ的にスポットが当てられ、嬉しそうな表情をされると、ついついホッコリもする。

放置されてしまったペットが、子供を襲うという問題にスポットが当てられると見方も変わる。

人は主語に対して思いを馳せるから。ハイエナを応援してみたり、子牛を応援してみたり。

  • 高齢になって寂しいから犬を飼ってただの..。
  • 体力が衰えたから力が弱くなっただの..。
  • 耳が聞き取りにくく鳴き声が特定できなかっただの..。
  • 腰が痛くて早く歩けなかっただの..。

爺さんは、言い訳を逐一説明してきた。論じられてもしょうがない。

ペットが好きな人も嫌いな人もいる社会で共存しなければいけない。

飼い主の責任だけはしっかりと守らなければならない。

世の中には、ペットをこよなく愛する人がいる。ペットに想いを馳せる人も数多くいる。可愛いだけで飼ってはいけない。

お互いに喜怒哀楽もある。だから言葉が通じなくとも理解はできる。大切な家族だからこそしっかりと見てあげて欲しいと思う。

孤独とは何か、老いるとは何か….。

『老人と海』の老漁師サンチャゴの言葉を思い浮かべてしまった一日だった。

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